早いもので、お客様からBMW E90 323iを個人的に買い取ってから、もう二年が過ぎました。
 車検を受けないといけません。

 売却しようかとも思いましたが、特に手放す理由もなく、真剣に欲しがる人も無く、買い取り業者には底値で買い叩かれるので、継続所有する事にしました。
 何より、特に速い車ではないけど、シルキーシックスとも言われるマイルドで振動が超絶少ない直6エンジンや、FRで剛性が高くキビキビした運動性がお気に入りです。他に乗りたい車もないし。

 ところが、まぁやっぱり輸入車の宿命というか持病というか・・・色々不具合がありまして。
 E90型特有の故障もやっぱり出てきています。


 まずはオイル漏れ。
 これはもう、アメ車だろうが欧州車だろうが漏れます。
 なぜか?? それは外車だから。(^^)
 日本車がオイル漏れしていたら、エライこっちゃ!!って騒がれますが、外車だと普通に漏れます。
1989

 アンダーカバーを外したらそれはもうオイルがベッタリと。
1990

 あ、うん、君もやっぱり漏らしちゃったのね・・・。いいんだよ、みんな同じだから。
 あとで赤チン塗ってあげる。
 まずは洗ってあげようね。


 ところでここ最近、70km/h以上出すとハンドルがブレるんだよ。ブルブルブルって。
 左前のホイール歪んでるんじゃない?? 絶対左前から違和感。

 さすが、19インチで低扁平の35タイヤだと、そこら辺の酷道のワダチや継ぎ目や段差で歪んじゃうんかな??
 ホイール修正に2万出すんなら新品買った方が・・・

 ・・・と、思っていたら・・・。
 リフトで上げてビックリ。
IMG_1246
 左前のタイヤだけ、内側のサイドウォールがバースト寸前でした・・・orz

 タイヤそろそろ替えなきゃ・・・とは思ってましたが、ここまでヤバかったとは!!
 残量と外側のチェックはしてたけど、内側はさすがに・・・。

 これぞ医者の不養生か。

 BMWは、ハの字型にしている族車とまではいかないものの、純正でもまぁまぁハの字になっている(ネガティブキャンバー)ので、タイヤも内側だけ減っていきます。
 車高を下げたらさらにキャンバー角が付くのでなおの事。
1998
1997
 見事に内側(左)だけ減って、真ん中はまだまだ使える状態。
 直進時は端から5cmくらいしか使ってません。
 だから交換時期を見誤りやすいのでご注意を。
 一度組み替えて、ほとんど使っていない側が内側になるようにして使っていたんですが、年数的に限界だったようです。(↑写真は前オーナーが左前で使っていたタイヤを右前に組み替えていたタイヤです。)
 
 バースト寸前のタイヤではさすがに車検にも通らないので、慌てて注文しておきました。
 届くまで車検はおあずけです。

 なぜBMWが純正でも結構なネガティブキャンバー角が付いててタイヤが内減りするのか・・・
 F1の前輪なんか見ると一目でハの字型になっているのが分かりますが、これはコーナリング中、遠心力で車がロールしたときにタイヤが最大限接地し、グリップするようにする為。
 BMWは、ベンツやアウディ、レクサスなどとは車が目指す方向性が違い、初めからどの車種もコーナリングでキビキビ走るように造られていますので、峠なんかをチョット攻め気味に走ると最高に楽しい車に仕上がっています。
 もちろん、ベンツやレクサスでもスポーティモデルだと純正でもキビキビ走れますが、一般車種はBMWほど尖った設定にはしておらず、直進安定性を重視しています。



 車屋である僕がこのE90を所有してからオイル交換はマメにやっていましたが、前オーナーは交換ではなくただ単に継ぎ足していただけだったようで・・・。
 エンジン内がメチャクチャ汚いのが前から気になっていました。
1992
 手前のスプリングに堆積しているのは、オイルの成れの果てのヘドロです。
 ヤフー知恵袋なんかをたまに見ていると、「オイルはほとんど交換しなくていい」「数千キロで交換を勧めるのは商売の為だ」「減ったら継ぎ足せばいいだけ」なんていう回答がベストアンサーになってたりしますが・・・。
 だめですよ。こんなになっちゃうから。

 「商売の為」って・・・。オイル交換しても正直儲けなんてほとんどありませんから。
 ぼったくり業者なら儲かるんだろうけども。
 やろうと思えばオイル交換なんて女の子でもできる作業なのに、それで儲かったりしませんて。

 特に軽のターボ車なんかはマメに交換しないと、髪の毛と同じくらいの穴をオイルが通って重要部品を潤滑させているので、詰まったら当然不具合が起きます。
 マフラーから白煙上げている軽ターボ車は、オイル交換していない車両と見て間違いありません。
 オイル替えないと真っ先にタービンがダメになるんですよね・・・。

 このE90も、オイルのエア噛みなどが原因で、ホンダのV-TECのような可変バルブ機構に不具合が生じ、カツカツカツカツ・・・タペット音が出る事がよくありました。

 エンジンは心臓。オイルは血液です。
 人間と違って自浄できない車は、オイル交換が必須ですよ。

 そこで今回は、ワコーズのエンジンフラッシュを投入。
1993
 使い古したオイルを抜く前にコイツを投入し、10~15分アイドリング。
1994
 写真を撮れませんでしたがそれはそれはもう、真っ黒としか言いようのないオイルが出てきました。
1995
 ほとんどオイルがかからないスプリングはヘドロが堆積したままですが、奥に見えるカムシャフトなどはステンレスの綺麗なシルバーに。
 フラッシングが終わったら、エレメントも新品に交換しておきます。

 そしてオイル漏れ対策の赤チンを投入。
1996
 ボタボタ漏れているのではなく、各部ガスケットからうっすら滲んでいるだけだったので、ワコーズのエンジンパワーシールドを注入しておきます。
 これでも漏れる箇所はガスケットを交換しないといけません。
 「赤チン」と表現するのもあながち間違いじゃなくて、ジェル状の中身、ピンク色です。

 これらをエンジンに行き渡らせる為にアイドリングしていたら、マフラーガスケット部分から水がポタポタと。
 排気漏れしていました。
1999
 排気漏れも車検に通りません。

 マフラー接合部のガスケットを抜くと、終了していました。
2000
 これはガスケットの形をしたただのゴミ。

 近くのパーツ屋に走り、ガスケットを購入。内径78mmです。
2001
 これを組み込んで、漏れが無い事を確認し、とりあえず今日出来る事はすべて終了。

 車検を受ける為の修理、まだまだ続きます・・・|д゚)


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