オーストリアGP レッドブル・リンク
 その名の通りレッドブルのホームコース。
 海抜700m、1周4.2kmと少々特殊なコースで、空気が薄く、1周あたり1分5~10秒ととても短くテクニカルなコース。

 本拠地でのコースという事で、レッドブルとトロロッソは気合が入っています。

 スタート直後、ガスリーはバンドーンに追突され、リアサスペンションのアームが曲がり、マシンバランスが著しく低下。あるコーナーでは強いオーバーステア、またあるコーナーでは酷いアンダーステアとなり、一時は8位を走っていたものの、タイヤが持たず11位完走。

 まずはルノーのヒュルケンベルグがエンジンブローによりリタイアした事を皮切りに、この日はマシントラブルで大量リタイアの波乱のレースとなりました。
 ボッタスはギアボックスのトラブルでリタイア。
 リカルドは排気管の問題でリタイア
 ハートレイはドライブシャフトの問題でリタイア
 ハミルトンは燃料ポンプの問題でリタイア
 バンドーンはギアボックストラブルでリタイア。
 合計6台。

 特にハミルトンは首位を走行していたにもかかわらず、チームの戦略ミスでピットストップのタイミングが悪く、4位に後退していました。
 メルセデスは2台ともリタイアした事でまさかのノーポイント。

 アロンソは与えられたマシンの性能を限界まで引き出し、ガスリーがトラブルを抱えている事も手伝って8位完走。

 レッドブルリンクでレッドブルのマックス・フェルスタッペンが今期初優勝となりました。
 リカルドはこの日誕生日でしたが、リタイアは残念。


 そして・・・
 マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエ氏がついに更迭されてしまいました( *´艸`)
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 2014年に就任し、成績は右肩下がり。そのすべてをホンダのせいにしてきた張本人です。
「我々のシャシーは最高レベルだ。エンジンがホンダでさえなければレッドブルにも勝てる」
「トラブルの原因は全てホンダだ。我々ではない」
「我々は常に全力で立ち向かっているが、ホンダは違うようだ」
「ルノーエンジンに替えるだけで1秒速くなる。1秒だ」

 などの名言が有名ですね。

 そしてホンダとの契約を強引に打ち切り、待望のルノーエンジンを積んだ今年の成績は…皆さんご存知の通り。
 チーム内で内紛が起こったり、「遅いのはホンダのせいだけではなかったじゃないか」「騙された」などの声が方々から上がっていました。

「私が辞任することはない。私はレースの世界で20年目を迎えているし、これまで在籍したすべてのチームで、レースやチャンピオンシップに勝利してきた。それには、F1も含まれる。それは、誰も私から奪うことのできない記録だ」

「我々は旅の途中だと思う。いるべきところにいないと思っているし、今いるところに満足していない。しかし、新しいエンジンパートナーであるルノーと、チームの素晴らしいスタッフとで、マシンの問題を見つけて修正するだけだ」


 とつい先週まで言っていましたが、チーム低迷の責任を取る形となりました。
 後任は皮肉な事に、BARホンダ時代にディレクターを務めていたジル・ド・フェランが就任

 マクラーレンの最高経営責任者ザク・ブラウンは、「ホンダ時代にシャシーを高く評価しすぎていた」と非を認めています。

 過去3年、遅さとトラブルの原因を全てホンダのせいにしてきたツケはデカく、ルノーエンジンに替えた事でマシンの根本的な原因が浮き彫りとなり、改善すべき所が多すぎてどこから手を付ければいいのか分からないような状態のマクラーレン。
 今年の後半戦はジル・ド・フェランの手腕に注目です。